「今の仕事を続けるか、転職したほうがいいのか迷っている」
「転職したいけれど、日本での進め方が分からない」
そんな在留外国人の方に向けて、
このページでは転職の基本的な流れをやさしい日本語で整理します。
転職は、小さな決断ではありません。
しかし、流れが分かれば、
「何から始めればいいか」「今どこにいるのか」が見えやすくなります。
自分のペースで、一歩ずつ整理していきましょう。
1. 転職を考え始めたときにやっておきたいこと
いきなり求人に応募する前に、
まずは今の状況と気持ちを整理することが大切です。
1-1. なぜ転職したいと思ったのか整理する
たとえば、次のような理由があるかもしれません。
- 仕事内容が合わない・成長を感じにくい
- 給与や働き方に不満がある
- 人間関係がつらい
- もっと日本語や専門スキルを活かしたい
- 母国との行き来や将来のライフプランを変えたい
理由を整理することで、
「次の職場では何を大切にしたいか」が見えてきます。
ノートやメモアプリに書き出してみると、頭の中が整理しやすくなります。
1-2. 転職以外の選択肢も一度考えてみる
場合によっては、転職以外の選択肢もあります。
- 部署異動や仕事内容の変更を相談する
- 働き方(残業・勤務時間・リモートなど)を見直してもらう
- 一時的に仕事量を調整してもらう
それでも状況が変わりそうにない、
または、中長期的に見て別の会社で働いたほうが良いと感じる場合、
転職活動を具体的に考え始めるタイミングと言えます。
2. 自分の「キャリア」と「希望条件」を整理する
転職活動を進める前に、
自分のこれまでのキャリアとこれからの希望を整理しておきましょう。
2-1. これまでの仕事・スキルを振り返る
次のような項目を、簡単にまとめてみます。
- 会社名・業種・働いた期間
- 担当していた仕事内容(できるだけ具体的に)
- 使っていたスキル(IT・語学・営業・事務 など)
- 自分なりに工夫していたこと・成果を出せたこと
これが、後で作る職務経歴書のベースになります。
2-2. 次の仕事で大事にしたい条件
すべての希望がかなう職場は少ないかもしれませんが、
優先順位を決めることが大切です。
- 仕事内容(やってみたい仕事・やりたくない仕事)
- 勤務地(通勤時間・エリア)
- 勤務時間・残業のイメージ
- 給与の目安(最低限ほしい金額)
- 日本語をどのくらい使いたいか・母語や英語を活かしたいか
「絶対にゆずれない条件」と「妥協できる条件」を分けておくと、
応募する求人を選びやすくなります。
3. 履歴書・職務経歴書を準備する
転職活動では、履歴書と職務経歴書がとても重要です。
日本語で書く必要があるため、時間に余裕をもって準備しましょう。
3-1. 履歴書の役割
- 基本的なプロフィール(氏名・住所・連絡先)
- 学歴・職歴
- 資格・語学力
- 自己PR・志望動機 など
履歴書は、「あなたが誰か」をコンパクトに伝える書類です。
3-2. 職務経歴書の役割
職務経歴書は、
これまでの仕事の内容と実績を詳しく説明する書類です。
- どんな会社で
- どのようなチームで
- 具体的に何をしてきたか
- どんな工夫や成果があったか
を、日本語で整理して書きます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、
何度か書き直しながら作っていくイメージで大丈夫です。
4. 求人情報を探す・情報収集をする
書類の準備と並行して、
市場や求人の情報を集めることも大切です。
4-1. 主な求人の探し方
- 求人サイト・求人アプリ
- 転職エージェント(人材紹介会社)
- 企業の採用ページ
- 知人・友人・同僚からの紹介
最初は、
「すぐ応募」ではなく「どんな求人があるかを知る」ことを目的に、
職種や給与、必要なスキルのイメージをつかんでいきましょう。
4-2. 在留資格との関係も意識しておく
在留外国人の場合、
転職によって在留資格の条件に影響が出る場合があります。
自分の在留資格で、どのような仕事が可能か、
転職の際にどんな手続きが必要かについては、
専門家や公的な相談窓口で確認しておくと安心です。
5. 応募・面接・内定までの流れ
求人情報を見て、
「自分に合いそう」と感じる会社があれば、
実際に応募していくステップです。
5-1. 応募(エントリー)
- 求人サイト・企業ページ・エージェントを通じて応募する
- 履歴書・職務経歴書を送る(PDFやオンラインフォームなど)
応募の段階では、
書類がたくさんの応募者の中に入っていくイメージです。
分かりやすく・読みやすくまとめることが重要です。
5-2. 書類選考
送った書類をもとに、
会社が「面接に進んでもらうかどうか」を判断します。
合格なら面接の案内、不合格なら連絡なし、またはお祈りメールが来ることもあります。
5-3. 面接
- 1〜2回の面接で決まる会社もあれば、3回以上ある会社もある
- オンライン面接(ビデオ通話)を使う会社も増えている
- 自己紹介、志望動機、これまでの仕事の内容、日本で働く理由 などを質問されやすい
日本語でのコミュニケーションに不安がある場合は、
事前に友人や支援団体と練習しておくと安心です。
5-4. 内定(ないてい)と条件の確認
面接に合格すると、内定の連絡が来ます。
このときに、
- 給与・賞与
- 勤務時間・残業の目安
- 勤務地・配属部署
- 入社日
などの条件を確認します。
不安な点があれば、
遠慮せずに質問することが大切です。
6. 退職と入社のタイミングを調整する
内定が決まったあとは、
今の会社をどのタイミングで退職し、
いつ新しい会社に入社するかを考えるステップです。
6-1. 現在の会社の就業規則を確認する
多くの会社には、
退職についてのルール(退職願を出すタイミングなど)が就業規則に書かれています。
- 「退職の◯日前までに申し出ること」
- 「月末退職」などのルールがある場合も
まずは就業規則を確認し、
上司や人事と相談しながら、退職日を決めていきます。
6-2. 引き継ぎの準備をする
次に働く人が困らないように、
現在の仕事の内容をまとめ、
引き継ぎを行うのも大切なステップです。
- 担当している仕事のリストを作る
- 進行中の仕事の状況を書き出す
- 必要なファイルや資料の場所を整理する
最後まで責任を持って仕事をすることは、
自分の気持ちの整理にもつながります。
7. よくある不安・よくある質問(Q&A)
Q1. 転職したい気持ちはあるけれど、今の会社に知られるのが怖いです。
転職活動をしていることを、
最初から会社に伝える必要はありません。
まずは、仕事以外の時間で情報収集や書類準備を進める人が多いです。
内定が現実的になってきたタイミングで、
退職の相談をするのが一般的です。
Q2. 日本語での面接が不安です。どう準備すればよいですか?
よく聞かれる質問はある程度決まっています。
「自己紹介」「志望動機」「前職の仕事内容」「転職理由」など、
想定される質問への答えを、日本語でメモしておきましょう。
友人や支援団体と練習するのも、とても有効です。
Q3. 転職活動は、どのくらいの期間を見ておけばいいですか?
人によって大きく違いますが、
目安としては、数か月〜半年程度かかることも多いです。
あせらずに、少しずつ準備を進めることが大切です。
Q4. 在留資格が不安で、転職に踏み出せません。
在留資格に関するルールは分かりにくく、
1人で判断するのは難しい場合があります。
不安な場合は、
行政書士・専門の相談窓口・学校の留学生担当などに、
早めに相談することをおすすめします。
8. まとめ:転職は「流れ」を知って、一歩ずつ進める
- 転職を考え始めたら、まずは理由と気持ちを整理することが大切です。
- 自分のキャリアと、次の仕事で大切にしたい条件を整理してから動くと、ブレにくくなります。
- 履歴書・職務経歴書は、日本語で何度か書き直しながら作っていくイメージでかまいません。
- 求人の情報収集・応募・面接・内定・退職・入社という流れを、全体として理解しておきましょう。
- 在留資格や日本語に不安がある場合は、一人で抱え込まず、専門家や周りの人に相談しながら進めることが大切です。
このページを参考に、
日本での転職の全体像をイメージしながら、
自分のペースで準備と行動を進めていきましょう。


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