日本で仕事を探すとき、
「求人サイト」「転職エージェント」「ハローワーク」など、
いろいろなサービスの名前を聞くことがあります。
でも、それぞれがどう違うのか、自分にはどれが合うのかが分かりにくい、という声も多いです。
このページでは、在留外国人の方向けに、
日本でよく使われる求人の探し方の種類と特徴を整理します。
1つだけを使うのではなく、自分に合う方法を組み合わせるイメージで読んでみてください。
1. 日本でよく使われる求人の探し方の種類
日本で仕事を探すとき、代表的な探し方は次のようなものがあります。
- インターネットの求人サイト・求人アプリ
- 転職エージェント・人材紹介会社
- ハローワーク（公共職業安定所）
- 大学・専門学校などのキャリアセンター
- 知人・友人・先輩からの紹介
それぞれに良いところと注意したい点があります。
まずは全体像をつかんだうえで、
自分の状況（日本語レベル・経験・在留資格など）に合いそうな方法を考えていきましょう。
2. 求人サイト・求人アプリを使う場合
もっとも多くの人が最初に使うのが、インターネットの求人サイトや求人アプリです。
2-1. 特徴とメリット
- スマートフォンやパソコンから、いつでもどこでも求人を探せる
- 勤務地・職種・給料・日本語レベルなどで絞り込み検索ができる
- 在留外国人向け・外国語対応の求人サイトも増えている
- まず「どんな仕事があるか」を知るための情報収集にも使いやすい
2-2. 注意したいポイント
- 情報量が多く、どれが自分に合う求人か分かりにくいことがある
- 人気の求人には応募が集中し、競争が激しい場合もある
- 求人情報の日本語がむずかしいと感じることがある
最初は、
「気になる求人にすぐ応募する」というより、「どんな仕事があるかを見る」つもりで、
サイトやアプリを眺めてみるのも良いスタートです。
3. 転職エージェント・人材紹介会社を使う場合
正社員やフルタイムの仕事を探すときに使われることが多いのが、
転職エージェント・人材紹介会社です。
3-1. 特徴とメリット
- 担当者（キャリアアドバイザーなど）がつき、相談しながら求人を紹介してくれる
- 自分では見つけにくい求人や、非公開求人を紹介してもらえることがある
- 履歴書・職務経歴書の書き方や、面接のアドバイスをしてもらえることが多い
3-2. 注意したいポイント
- 担当者との相性によって、満足度が変わることがある
- 紹介される求人が、自分の希望と少しずれていると感じる場合もある
- 日本語でのコミュニケーションが中心になることが多い
在留外国人向けにサービスを行っているエージェントもありますが、
まだ数はそれほど多くありません。
自分の日本語レベルやキャリアを説明できるかどうかも、利用のときのポイントになります。
4. ハローワークを利用する場合
ハローワークは、政府が運営している公共の就職支援機関です。
多くの地域に窓口があり、無料で利用できます。
4-1. 特徴とメリット
- 利用料がかからない（無料）
- 窓口で職員に直接相談できる
- 地域の中小企業など、インターネットだけでは見つけにくい求人も多い
4-2. 注意したいポイント
- 基本的に日本語での対応になることが多い
- 混雑している時間帯は待ち時間が長くなることがある
- 求人票の日本語が難しいと感じることもある
日本語にある程度自信がある場合や、
地域の会社で長く働くことを考えている場合は、
一度利用してみる価値があります。
5. 大学・専門学校などのキャリアセンターを使う場合
学生・留学生の場合は、
通っている大学や専門学校のキャリアセンターも、重要な相談先です。
5-1. 特徴とメリット
- 学校が持っている企業とのつながりを活かした求人情報がある
- 履歴書の書き方や面接練習などをサポートしてもらえることが多い
- 留学生向けのセミナーやガイダンスをしている学校もある
5-2. 注意したいポイント
- 利用できるのは在学中の学生が中心（卒業後は制限がある場合も）
- 学校によって支援内容に差がある
学生の場合、
「求人サイトだけを見る」のではなく、
キャリアセンターをうまく使うことが、就職活動を進めるうえで大きな助けになります。
6. 知人・友人・先輩からの紹介を使う場合
日本では、知人の紹介から仕事が決まるケースもあります。
在留外国人の場合、同じ国出身の先輩から紹介されることもあるかもしれません。
6-1. 特徴とメリット
- 職場の雰囲気や実際の働き方について、リアルな情報を聞ける可能性がある
- 書類選考がスムーズに進むこともある
6-2. 注意したいポイント
- 紹介してくれた人との人間関係に気をつかうことがある
- 条件に不満があっても、「知人の紹介だから言いにくい」と感じやすい
- 正式な契約内容を、必ず書面で確認することが大切
紹介であっても、
労働条件の説明・契約書の内容はしっかり確認してから決めるようにしましょう。
7. 自分に合う「組み合わせ」を考える
ここまで紹介したとおり、求人の探し方にはいろいろな方法があります。
大切なのは、1つだけにしぼるのではなく、組み合わせて使うことです。
7-1. 具体的な組み合わせのイメージ
- 留学生の場合：
「求人サイトで全体を眺める」＋「キャリアセンターで相談する」＋「希望が合えばエージェントも使う」 - 社会人で転職を考えている場合：
「転職サイト・エージェントをメインに使う」＋「気になる会社は自分でも調べる」 - まずはアルバイトをしたい場合：
「求人アプリや店頭の張り紙」を見ながら、「在留資格のルールも合わせて確認する」
7-2. 「自分のペース」で選んでよい
すべての方法を完璧に使いこなす必要はありません。
自分が無理なく使えそうだと感じるものから試してみて、
少しずつ、他の方法も足していくイメージで十分です。
8. よくある質問（Q&A）
Q1. どの求人サイトを使えばいいか分かりません。
求人サイトはたくさんありますが、
最初から「一番いいサイト」を選ぶ必要はありません。
まずは、2〜3個のサイトやアプリを試してみて、
自分が見やすい・使いやすいと感じるものを中心に使うとよいでしょう。
Q2. エージェントを使うのは少し怖いです。
担当者との相性によって印象が変わることもありますが、
エージェントは「必ず使わなければいけないもの」ではありません。
自分に合いそうだと感じたら使ってみる、合わないと感じたら、
求人サイトやハローワークなど、他の方法を中心にする、という選び方で問題ありません。
Q3. ハローワークに行くのに、日本語が不安です。
日本語に不安があっても、「ゆっくり話す」「メモを見せる」だけでも、
ある程度は相談できることもあります。
どうしても難しそうな場合は、日本語が得意な友人に同行をお願いするなど、
自分に合った方法を考えてみてください。
Q4. 知人の紹介で仕事を始めるのは危険ですか？
知人の紹介そのものが危険というわけではありませんが、
「口約束だけで仕事を始める」ことはおすすめできません。
紹介の場合でも、労働条件の説明や書面での確認は大切です。
9. まとめ：自分に合う「探し方」を少しずつ見つけていく
- 日本で仕事を探す方法には、求人サイト・エージェント・ハローワーク・キャリアセンター・知人紹介など、いくつもの選択肢があります。
- それぞれの方法には、メリットと注意点があり、人によって合う・合わないが異なります。
- 1つの方法にしぼるのではなく、複数の方法を組み合わせて使うことで、チャンスが広がります。
- 最初から完璧に使いこなそうとせず、「まず試してみる」ことから少しずつ慣れていきましょう。
このページを参考にしながら、
自分の在留資格や日本語レベル、希望条件に合いそうな求人の探し方を、
少しずつ試してみてください。
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