シンプルな家計管理の実践ステップ|ノート・アプリ・スプレッドシートの使い方

家計管理を始めたいと思っても、
「毎日家計簿をつけるのは大変そう」「どのアプリを使えばいいか分からない」
と感じて、最初の一歩で止まってしまう人も多いです。

このページでは、在留外国人の方向けに、
シンプルな家計管理の実践ステップをやさしい日本語で紹介します。
ノート・アプリ・スプレッドシートなどのツールの選び方と、
最初の1か月で何をすればよいかを、できるだけ分かりやすく整理します。

1. まず決めるのは「方法」ではなく「どこまで管理するか」

家計管理というと、
つい「どのアプリが一番便利か?」を考えがちですが、
大事なのは「どこまで管理したいか」を先に決めることです。

1-1. 3つのレベルで考えてみる

  • レベル1:毎月の「収入」「貯金額」「大きな支出」だけ把握する
  • レベル2:食費・交際費など、主なカテゴリごとの支出を把握する
  • レベル3:できるだけ多くの支出を、ほぼ毎日記録する

初めて家計管理をする場合は、
レベル1〜2から始めるのがおすすめです。
最初からレベル3を目指すと、続かないことが多くなります。

1-2. 「完璧さ」より「続けやすさ」を優先する

家計管理の目的は、
自分のお金の流れを大まかに理解して、よりよい選択ができるようにすることです。
1円単位で完璧に記録すること自体が目的ではありません。

そのため、

  • ざっくりでもいいから続ける
  • 最初は項目を少なくする

という考え方でスタートして大丈夫です。

2. 自分に合った「家計管理ツール」の選び方

家計管理の方法は、大きく分けて3つあります。

2-1. ノートに手書きする方法

特徴:

  • 紙とペンだけで始められる
  • 自分の好きな項目・レイアウトで書ける
  • アプリやデジタルが苦手な人でも取り組みやすい

向いている人:

  • スマホやPCにあまり慣れていない
  • 書くことで考えを整理したい
  • 毎日は書けなくても、「週に1〜2回まとめて書きたい」というスタイルが合う

2-2. 家計簿アプリを使う方法

特徴:

  • スマホでどこでも入力できる
  • カテゴリ分けやグラフなどが自動で作られるものも多い
  • キャッシュレスの明細を自動取得できるアプリもある

向いている人:

  • スマホをよく使う
  • 自動計算やグラフでざっくり把握したい
  • 細かく記録したいが、手書きは続かなそう

どのアプリがいいかは、
実際に2〜3個試してみて、「使いやすい」と感じたものを選ぶと良いでしょう。

2-3. スプレッドシート(エクセル・Googleスプレッドシートなど)

特徴:

  • 自分で表や項目を自由にカスタマイズできる
  • 月ごとのシートをコピーして使い回せる
  • PC作業が得意な人には管理しやすい

向いている人:

  • PC作業や表計算があまり苦にならない
  • 自分好みのフォーマットを作りたい
  • 将来、もう少し本格的に家計を分析してみたい

3. 最初の1か月でやること:ステップバイステップ

ここからは、
家計管理を最初の1か月で形にするためのステップを紹介します。

ステップ1:記録する方法を1つだけ選ぶ

ノート・アプリ・スプレッドシートなどから、
今の自分に一番合いそうなものを1つだけ選びます。

迷ったら、次のように考えてみてください。

  • 紙のメモが好き → ノート
  • スマホで完結させたい → 家計簿アプリ
  • PC作業が多い・表をいじるのが好き → スプレッドシート

ステップ2:今月は「大きめの支出」だけ記録してみる

最初の1か月は、
いきなりすべての支出を記録しようとせず、
次のような大きめの支出だけにしぼって記録してみましょう。

  • 家賃・光熱費・通信費などの固定費
  • 1,000円以上の食事・買い物
  • 交通費・旅行・大きな買い物

これだけでも、
「家計の全体像」をつかむには十分役に立ちます。

ステップ3:キャッシュレスの明細を「家計簿代わり」に見る

クレジットカード・デビットカード・電子マネー・QRコードなど、
キャッシュレス決済を使っている場合は、
各アプリ・Web明細を家計簿の補助として使うことができます。

  • 月に1回、カード明細・キャッシュレスの履歴を確認する
  • 「何にいくら使ったか」大まかな項目だけメモに写す

すべてを2重に記録する必要はなく、
明細を「答え合わせ」に使うイメージで十分です。

ステップ4:月末に「3つだけ」振り返る

月末になったら、
次の3つだけチェックしてみましょう。

  • ① 今月の収入はいくらだったか
  • ② 今月の貯金はいくらできたか
  • ③ 一番お金を使った項目は何だったか

細かい数字が正確でなくても大丈夫です。
大事なのは、
「自分の家計の特徴を、言葉で説明できるようになること」です。

4. 2か月目以降のレベルアップのしかた

最初の1か月を乗り切れたら、
少しずつレベルアップを考えてもよいタイミングです。

4-1. 記録するカテゴリを増やす

たとえば、次のようなカテゴリで支出をまとめてみます。

  • 家賃・住まい
  • 光熱費・通信費
  • 食費(自炊・外食)
  • 交通費
  • 日用品・生活用品
  • 趣味・交際費

これらのカテゴリごとの合計額を出すだけでも、
「どこを調整すればよいか」が見えやすくなります。

4-2. 「使いすぎをチェックしたいカテゴリ」だけ細かく記録

すべての支出を細かく記録するのではなく、
特に気になるカテゴリだけ詳しく記録する方法もあります。

例:

  • 外食が多い → 外食だけ日ごとにメモする
  • コンビニでの買い物が多い → コンビニ支出だけを別に集計する

気になる部分だけ数字で見えるようにすると、
行動も変えやすくなります。

5. キャッシュレス時代の家計管理のコツ

クレジットカードやQRコード決済など、
キャッシュレスを多く使う場合のコツも整理しておきます。

5-1. 「現金」「カード」「電子マネー」を混ぜすぎない

支払い方法が多いほど、
管理が難しくなります。

  • 日常の少額支出 → 交通系IC/電子マネーに統一
  • オンライン決済 → クレジットカード1枚にしぼる

など、役割を決めておくと、
家計管理もシンプルになります。

5-2. 引き落とし日・請求日をカレンダーにメモする

クレジットカードや口座引き落としがある場合は、
「いつ・どのくらい引き落とされるか」をカレンダーにメモしておくと安心です。

  • 家賃の引き落とし日
  • カードの引き落とし日
  • サブスクリプションの請求日

これだけで、
「うっかり残高不足」をかなり減らすことができます。

6. よくある質問(Q&A)

Q1. 毎日記録しないと意味がないですか?

毎日記録できれば理想的ですが、
現実的にはむずかしい人も多いです。
週に1〜2回まとめて記録したり、
「大きな支出だけを書く」スタイルでも、
家計の全体像をつかむには十分効果があります。

Q2. 家計簿アプリとノート、両方使ってもいいですか?

使ってはいけないわけではありませんが、
情報が分散してしまうと、かえって管理が難しくなります。
最初の数か月は、
原則としてどれか1つをメインにして使い、
合わないと思ったときに別の方法に乗り換えるほうがおすすめです。

Q3. 収入が少なくて、ほとんど貯金できません。それでも家計管理は意味がありますか?

はい、意味があります。
家計管理の目的は「たくさん貯金すること」だけではありません。
自分のお金の流れを理解し、
赤字を防ぎ、
将来の選択肢を増やしていくことにも役立ちます。
貯金額が少なくても、
「マイナスにならずに月を終える」ことは、とても大きな一歩です。

Q4. どのツール(アプリなど)が一番おすすめですか?

人によって「使いやすい」と感じるものは違います。
他の人のおすすめが、自分にも合うとは限りません。
まずは、
ノート・アプリ・スプレッドシートなどから1つ選び、
2〜3か月使ってみて、「続けやすいかどうか」で判断するのがおすすめです。

7. まとめ:小さく・シンプルに始めて、あとから調整する

  • 家計管理は、「どのツールを使うか」よりも、「どこまで管理したいか」を決めることが先です。
  • 最初の1か月は、大きめの支出だけ記録するなど、レベル1〜2から始めても十分です。
  • ノート・アプリ・スプレッドシートの中から、自分が続けやすい方法を1つ選びましょう。
  • キャッシュレスの明細や引き落とし日を活用すると、「お金の流れ」が見えやすくなります。
  • 完璧を目指すのではなく、「毎月少しずつ自分のお金の状態を理解していく」ことを目標に、無理のないペースで続けていきましょう。

このページのステップを参考に、
日本での生活の中で、
シンプルで続けやすい家計管理を始めてみてください。

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