薬の説明を受けるとき・飲み方を確認するときのポイント|日本の病院・薬局で困らないために

日本の病院や薬局で薬を受け取るとき、
「飲み方の説明が早くてよく分からなかった」「家に帰ってから不安になった」
という経験がある在留外国人の方は多いです。

このページでは、
薬の説明を受けるとき・飲み方を確認するときのポイントを、
在留外国人向けにやさしい日本語でまとめます。
専門的な薬の知識ではなく、
「何を聞けばよいか」「どう確認すればよいか」にフォーカスしています。

1. 日本で薬をもらうときの基本的な流れ

まず、日本の医療機関で薬をもらうときの
一般的な流れを整理しておきます。

  • ① 病院・クリニックで診察を受ける
  • ② 医師が必要に応じて薬を処方する
  • ③ 「処方せん」を受け取る(院外処方の場合)
  • ④ 調剤薬局に処方せんを提出する
  • ⑤ 薬剤師から説明を受けて薬を受け取る

薬についての詳しい説明は、
多くの場合薬局の薬剤師から受けることになります。
分からないことがあれば、その場で確認して大丈夫です。

2. 薬の説明でよく出てくる日本語表現

薬の説明では、
日本語独特の言い方が使われることがあります。
よく出てくる表現を知っておくと、理解しやすくなります。

2-1. 飲むタイミングに関する言葉

  • 毎食後:朝・昼・夜の食事のあとに飲む
  • 食前:食事の約30分くらい前に飲むことが多い
  • 食間:食事と食事のあいだ(例えば朝食と昼食のあいだ)
  • 寝る前(就寝前):寝る少し前に飲む
  • 頓服(とんぷく):症状が出たときだけ飲む「必要なとき用」の薬

2-2. 回数・期間に関する言葉

  • 1日○回:1日に飲む回数(例:1日3回など)
  • ○日分:何日分の薬か(例:7日分なら1週間分)
  • ○時間おき:前に飲んだ時間から○時間あけて飲む

説明の意味が分からないときは、
遠慮せずに「これはどういう意味ですか」と聞いて大丈夫です。

3. 薬の説明で必ず確認しておきたいポイント

薬を受け取るときは、
少なくとも次のポイントだけは確認しておくことをおすすめします。

3-1. 何のための薬か

薬が何に効くのかを知っておくと、
飲むモチベーションにもなります。

  • 「この薬は何のための薬ですか。」
  • 「痛みの薬ですか?熱の薬ですか?」

3-2. 飲み方(回数・タイミング・期間)

飲み方については、次の3つを確認しましょう。

  • 1日何回か(例:1日3回)
  • いつ飲むか(例:毎食後・寝る前など)
  • 何日間続けるか(例:5日分、なくなるまで飲むなど)

不安なときは、薬の袋や説明紙を見ながら、

  • 「ここをもう一度説明してもらえますか。」

とお願いしてみてください。

3-3. 飲むときの注意点

次のような点も大切です。

  • 「この薬は食後に飲む必要がありますか。」
  • 「お酒と一緒に飲んではいけないですか。」
  • 「ほかの薬やサプリメントと一緒に飲んでも大丈夫ですか。」

すでに別の薬やサプリメントを飲んでいる場合は、
必ず薬剤師に伝えましょう。

3-4. 気をつけるべき副作用のサイン

すべての副作用を覚える必要はありませんが、
特に注意したほうがよいサインがある場合は、説明があることが多いです。

  • 「何か問題が起きたとき、どんな症状に気をつければいいですか。」
  • 「その場合は、すぐ病院に行ったほうがいいですか。」

こうした質問をしておくと、安心して薬を使いやすくなります。

4. 飲み忘れたとき・間違って飲んだときの基本的な考え方

薬を飲み忘れたり、
間違えて飲んでしまったりすることもあります。
そのときのために、あらかじめ考え方を知っておくと安心です。

4-1. 飲み忘れに気づいたとき

飲み忘れに気づいた時間によって、対応が変わる場合があります。
一般的には、

  • 次の服用時間が近い場合:1回分をとばして、次から通常どおり飲む
  • まだ時間に余裕がある場合:気づいたときに1回分を飲む

といった説明がされることもありますが、
薬によって対応が違うため、
事前に薬剤師に確認しておくと安心です。

例:

  • 「飲み忘れたときはどうしたらいいですか。」

4-2. 間違って多く飲んでしまったとき

間違って多めに飲んでしまった場合は、
次のような行動が考えられます。

  • 薬局や病院に電話で相談する
  • 症状が心配な場合は、医療機関や救急の相談窓口に連絡する

その場で自己判断せず、
早めに専門家に相談することが大切です。

5. 日本語が不安な場合の工夫

5-1. 紙やラベルに書いてもらう

薬局では、多くの場合、
薬の説明が書かれた紙(説明文書)が渡されます。
足りないと感じる場合は、

  • 「ここに飲み方を書いてもらえますか。」
  • 「大事なところをメモしてもらえますか。」

と頼んでみても構いません。

5-2. お薬手帳を活用する

日本には、お薬手帳という、
これまで使った薬の履歴をまとめるノートがあります。

お薬手帳があると、

  • ほかの薬との飲み合わせ
  • 以前の処方内容

を薬剤師が確認しやすくなり、
安全に薬を使う助けになります。

5-3. 翻訳アプリの賢い使い方

翻訳アプリは便利ですが、
長い説明をすべて訳すのは時間がかかります。

そのため、

  • 薬の名前
  • 飲む回数・タイミング
  • 大事な注意点

などのキーワードだけを翻訳しておく使い方が現実的です。

6. よくある質問(Q&A)

Q1. 日本語がよく分からず、説明も半分くらいしか理解できていません。それでも薬を飲んで大丈夫ですか。

薬の目的や飲み方があいまいなまま飲むのは、望ましくありません。
可能であれば、もう一度薬局に行くか電話をして、
「説明がよく分からなかったので、もう一度教えてほしい」と伝えてください。
日本語が不安なことも合わせて伝えると、ゆっくり説明してもらえることが多いです。

Q2. 副作用の説明を聞くとこわくなってしまいます。

副作用の説明は、患者さんが安心して薬を使えるようにするための情報です。
「よくある軽い副作用」と「すぐ受診したほうがよい副作用」は意味が違います。
不安な場合は、「どの症状が出たら特に注意が必要ですか」と質問してみてください。

Q3. 薬が効いているのか分かりません。途中でやめてもいいですか。

薬によっては、決められた日数を続けて飲むことが大事なものもあります。
自分の判断だけでやめてしまうと、治りにくくなることもあります。
「あまり効果を感じない」と思った場合は、
次の診察のときに医師に相談するか、薬局に相談してみてください。

Q4. 日本語ができる友人に一緒に来てもらってもいいですか。

はい、問題ありません。
むしろ、日本語が不安な場合は、
友人や家族にサポートをお願いすることは有効です。
ただし、プライバシーに関わる内容もあるので、
「どこまで通訳してもらうか」は自分で決めておきましょう。

7. まとめ:分からないまま飲まないために

  • 薬をもらうときは、「何の薬か」「飲み方」「期間」「注意点」を確認することが大切です。
  • 日本語でよく使われる「毎食後」「食前」「食間」「寝る前」「頓服」などの表現を知っておくと、説明を理解しやすくなります。
  • 飲み忘れたときや間違って飲んでしまったときの対応は、薬によって違うため、事前に薬剤師に聞いておくと安心です。
  • 日本語が不安な場合は、紙に書いてもらう・お薬手帳を活用する・キーワードだけ翻訳するなどの工夫ができます。
  • 「分からないまま」薬を飲み続けるのではなく、質問して理解したうえで使うことが、自分の健康を守るうえでとても重要です。

このページで紹介した質問例やフレーズを、
自分の言葉に置き換えてメモしておくと、
次に病院や薬局に行ったときにも安心して説明を受けることができます。
小さな疑問でも、遠慮せずに相談して大丈夫です。

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