日本で賃貸アパート・マンションを借りるとき、
「家賃」のほかに、最初にまとまったお金が必要になることが多いです。
このページでは、敷金・礼金・仲介手数料・保証会社などの初期費用について、
在留外国人向けにやさしい日本語で整理します。
実際の金額やルールは物件や地域、契約内容によって異なります。
ここでは、考え方の基本と、チェックするときのポイントを紹介します。
1. 日本の賃貸で「初期費用」とは?全体イメージ
賃貸契約のときに必要になる初期費用には、一般的に次のような項目があります。
- 敷金(しききん)
- 礼金(れいきん)
- 前家賃(入居月の家賃・日割り家賃)
- 管理費・共益費(初月分)
- 仲介手数料(ちゅうかいてすうりょう)
- 保証会社の利用料
- 火災保険料
- 鍵交換費用
すべての物件でこれらが必ず必要というわけではありませんが、
多くの物件で、家賃の数か月分に相当する金額が初期費用として必要になることが多いです。
2. 敷金と礼金の基本的な考え方
まず、名前がよく似ていて分かりにくい敷金と礼金の違いを整理します。
2-1. 敷金(しききん)とは
敷金は、大家さんがいったん預かるお金です。
退去するときに、
- 借主が原因のキズ・汚れの修理費
- 未払いの家賃
などに使われ、
残りがあれば返金されることが多いです。
敷金の金額は、
- 家賃の1か月分
- 家賃の2か月分
など、物件によってさまざまです。
最近は、敷金ゼロの物件も増えていますが、
その場合は、退去時の費用の考え方が異なることもあるので、契約前に内容をよく確認しましょう。
2-2. 礼金(れいきん)とは
礼金は、大家さんへの「お礼」として支払うお金と説明されることが多い費用です。
- 契約時に支払う
- 退去するときに、基本的には返ってこない
という点が、敷金との大きな違いです。
礼金の金額も、
- 家賃の1か月分
- 0.5か月分
- 礼金ゼロ
など、物件によってさまざまです。
敷金・礼金がゼロの物件は、初期費用を抑えやすい一方で、
その分、家賃や他の費用の設定が違う場合もあります。
3. 仲介手数料と保証会社の利用料
次に、不動産会社や保証会社に支払う費用を見ていきます。
3-1. 仲介手数料(ちゅうかいてすうりょう)とは
仲介手数料は、部屋探しや契約の手続きをサポートしてくれた不動産会社に支払うお金です。
- 金額は、家賃1か月分前後で設定されることが多い
- 「家賃の◯か月分+税」と書かれていることもある
物件や会社によっては、
キャンペーンで仲介手数料が安くなっている場合もあります。
いずれにしても、契約前に具体的な金額を確認しておきましょう。
3-2. 保証会社(ほしょうがいしゃ)の利用料
多くの物件では、連帯保証人の代わりに保証会社を利用する仕組みが使われています。
保証会社を利用する場合、
- 契約時に「保証料」を支払う
- 1年ごとなどに更新料が必要な場合がある
という形が一般的です。
保証料の金額は、
「家賃+管理費の◯%」や「家賃の◯か月分の一部」など、会社やプランによってさまざまです。
不動産会社から説明を受けたら、
- 契約時にいくら必要か
- 毎年いくらぐらい必要か
をメモしておくと、全体の費用をイメージしやすくなります。
4. その他でよくある初期費用
敷金・礼金・仲介手数料・保証会社のほかにも、
次のような費用が初期費用として必要になることがあります。
4-1. 前家賃・日割り家賃
多くの物件では、入居月の家賃を前もって支払う必要があります。
- 月の途中から入居する場合:日割り計算(にっわり)で家賃を支払う
- 翌月分の家賃も合わせて支払うケースもある
たとえば、
「3月20日から入居して、3月20日〜3月31日の日割り家賃+4月分の家賃」
を初期費用として支払う、といったパターンもあります。
4-2. 火災保険料
賃貸住宅では、火災保険への加入が条件になっていることが多いです。
入居者向けの保険で、
- 火災・水漏れなどのトラブル
- 他の部屋への損害賠償に関するリスク
に備えるものです。
保険料は、
「2年間で◯円」という形で一括で支払うことが多く、
初期費用の一部としてまとめて請求されることがあります。
4-3. 鍵交換費用・24時間サポートなど
物件によっては、次のような費用が発生することもあります。
- 鍵交換費用(新しい入居者用に鍵を交換する費用)
- 24時間サポートサービス(鍵のトラブル・水漏れなどの対応窓口)
- 消毒・クリーニング費用
これらの費用が必ず必要というわけではなく、
物件や管理会社ごとの方針によって違います。
見積書に書かれている項目を見て、内容と金額を確認しておきましょう。
5. 初期費用の合計をイメージしてみる
実際にどのくらいのお金が必要になるかは、物件によって大きく変わりますが、
ここではあくまでイメージの一例を紹介します。
例として、家賃が 70,000円 の物件を考えてみます。
(金額はあくまで一例です)
- 敷金:家賃1か月分 → 70,000円
- 礼金:家賃1か月分 → 70,000円
- 仲介手数料:家賃1か月分(税別) → おおよそ 70,000円 として
- 前家賃:1か月分 → 70,000円
この4つだけで、
70,000円 × 4 = 280,000円 になります。
ここにさらに、
- 保証会社の利用料
- 火災保険料
- 鍵交換費用
などが加わると、
合計が家賃の4〜6か月分程度になることもあります。
実際には、
- 敷金・礼金ゼロの物件
- 仲介手数料が半額または無料のキャンペーン物件
などもあるため、
条件によって必要な金額は大きく変わります。
大事なのは、
- 「何の名目で、いくら必要か」を一つずつ確認すること
- 合計金額だけでなく、その内訳も把握しておくこと
です。
6. 初期費用を準備するときのポイント
6-1. 早めに「目安金額」を知っておく
物件を本気で探し始める前に、
不動産会社に相談して、
- 「家賃◯円くらいの部屋なら、初期費用はだいたいどのくらいか」
を聞いておくと、貯金の目標を立てやすくなります。
6-2. 見積書の内訳をチェックする
申し込みをすると、初期費用の見積書をもらえることが多いです。
金額だけでなく、
- 何の費用なのか(項目名)
- 家賃の何か月分に相当するのか
を確認し、分からないものがあれば質問しておきましょう。
6-3. 「これは不要にできるか?」を相談してみる余地もある
すべてが必ず変更できるわけではありませんが、
物件や状況によっては、
- 特定のオプションサービスを外せる
- キャンペーンで費用が下がるタイミングがある
といった可能性もあります。
無理に値下げ交渉をするというより、
「これは全員必ず払う費用ですか?」と、落ち着いて確認してみるイメージです。
7. よくある疑問(Q&A)
Q1. 敷金と礼金、どちらも必ず払わないといけませんか?
物件によって異なります。
敷金だけ必要な物件、礼金だけ必要な物件、両方必要な物件、
どちらもゼロの物件など、さまざまなパターンがあります。
物件情報や見積書を見て、自分が申し込む物件ではどうなっているかを確認しましょう。
Q2. 初期費用はクレジットカードで払えますか?
不動産会社や管理会社によって対応が違います。
銀行振込のみの場合もあれば、クレジットカードやオンライン決済に対応している場合もあります。
支払い方法に希望がある場合は、申込前に確認しておくと安心です。
Q3. 保証会社の利用は、外国人だから必ず必要ですか?
外国人だから特別に保証会社が必要、というよりも、
最近は日本人でも含めて、多くの物件で保証会社の利用が標準になっているケースが増えています。
連帯保証人がいない場合でも借りやすくするため、という目的もあります。
Q4. 初期費用が思ったより高くて不安です。どう考えればよいですか?
初期費用は、多くの場合「一時的に大きなお金」が必要になります。
無理をして支払ってしまうと、その後の生活費が苦しくなることもあります。
可能であれば、
「初期費用+数か月分の生活費」を見込んで計画することをおすすめします。
条件を少し変えると初期費用が下がる場合もあるので、
不動産会社に相談してみるのも一つの方法です。
8. まとめ:初期費用は「合計金額」と「内訳」をセットで考える
- 日本の賃貸では、敷金・礼金・仲介手数料・保証会社の利用料など、さまざまな初期費用が発生することがあります。
- 敷金は「預けるお金」、礼金は「返ってこないお礼のお金」というイメージで区別できます。
- 仲介手数料と保証会社の利用料は、不動産会社・保証会社への支払いで、金額や計算方法は物件ごとに異なります。
- 前家賃・火災保険料・鍵交換費用・サポートサービス費用なども、初期費用に含まれることがあります。
- 重要なのは、合計金額だけでなく、「何の費用にいくらかかるのか」という内訳を理解しておくことです。
このページを参考にしながら、
気になる物件の初期費用を一つずつ確認し、
自分の予算や計画に合うかどうか、落ち着いて判断していきましょう。


コメント