日本の病院で診察を受けたあと、
「血液検査をしましょう」「レントゲンを取りましょう」などと
検査を勧められることがあります。
そのとき、
「何をされるのか分からない」「結果の説明が理解できるか不安」
と感じる在留外国人の方は多いです。
このページでは、
検査や結果説明のときに知っておきたい基本的なポイントを、
在留外国人向けにやさしい日本語で整理します。
具体的な数値や専門的な内容ではなく、
「考え方」と「医師に確認したいこと」を中心にまとめています。
1. 検査を勧められたときの基本的な考え方
医師が検査を勧めるのは、
次のような理由があることが多いです。
- 症状の原因をより正確に調べるため
- 重い病気が隠れていないか確認するため
- 今の状態がどのくらい進んでいるかを把握するため
- 治療の効果を確認するため
つまり、
検査は「不安を少なくするための情報を集める手段」と考えることもできます。
もちろん、
検査に不安がある場合は、
次のようなことを医師に質問してもかまいません。
- 「この検査は何を調べるものですか?」
- 「この検査をする理由は何ですか?」
- 「検査をしない場合、どんな心配がありますか?」
2. よくある検査のイメージ
実際の方法や設備は病院ごとに異なりますが、
日本の医療現場でよく行われる検査のイメージを簡単に紹介します。
2-1. 血液検査
腕などから少量の血液を採って、
体の中の状態を調べる検査です。
- 貧血がないか
- 炎症や感染のサインがないか
- 肝臓や腎臓の機能
- 血糖値やコレステロール
など、いろいろな項目を調べることができます。
採血のときに少しチクッと痛みを感じることがありますが、
多くの場合、短時間で終わります。
2-2. レントゲン(X線検査)
胸や骨などの状態を
画像として確認する検査です。
- 肺炎などの有無
- 骨折の有無
などを調べるときに使われます。
指示された姿勢で立ったり座ったりして、
数秒ほどじっとしているだけの検査が多いです。
2-3. 心電図
胸や手足に電極をつけて、
心臓の電気的な動きを記録する検査です。
検査自体は痛みを伴わないことが多く、
数分程度で終わります。
2-4. 尿検査
尿の一部を採って、
体の状態や病気のサインを調べる検査です。
病院やクリニックで容器を渡され、
指定されたトイレで採尿して提出します。
上記はあくまで一般的なイメージです。
実際にどの検査が必要かは、医師が症状を見て判断します。
3. 検査前に確認しておきたいポイント
検査の内容が不安なときは、
次のような点を医師やスタッフに確認しておくと安心です。
3-1. 検査の目的
- 「この検査で何が分かりますか。」
- 「どんな病気の可能性を調べていますか。」
検査の目的が分かると、
結果の意味も理解しやすくなります。
3-2. 検査当日の注意事項
検査によっては、
- 食事をとってはいけない時間(絶食)
- 水や飲み物を飲んでもよいか
- 普段の薬を飲んでよいか
などのルールがある場合があります。
不安な場合は、
- 「検査の前に食べてはいけないものはありますか。」
- 「いつまでに食事をやめればいいですか。」
と確認しておくと安心です。
3-3. 検査の時間・結果が出るまでの目安
- 「検査はどのくらい時間がかかりますか。」
- 「結果はいつ分かりますか。」
- 「結果を聞くのは今日ですか、それとも別の日ですか。」
これを知っておくことで、
仕事や学校の予定も立てやすくなります。
4. 結果説明のときに確認したいこと
結果説明の場面は、
どうしても緊張しやすい時間です。
重要なポイントを事前に決めておくと、
必要な情報を受け取りやすくなります。
4-1. 今の状態について
- 「結果はどうでしたか。」
- 「今の状態は重いですか?それとも軽いですか。」
専門的な病名よりも、
まずは「どれくらい心配な状態なのか」を確認しておくとイメージしやすくなります。
4-2. これからの治療や通院について
- 「これからどんな治療をしますか。」
- 「通院はどのくらい続きますか。」
- 「いつもう一度来たらいいですか。」
今後の流れが分かると、
不安が少し軽くなります。
4-3. 日常生活で気をつけること
- 「食事で気をつけることはありますか。」
- 「仕事や学校はそのまま続けて大丈夫ですか。」
- 「運動やお酒について注意することはありますか。」
実際の生活で何を変えるべきかを理解しておくと、
自分でも体調管理がしやすくなります。
5. 説明が分からないときのフレーズ
結果説明のときに、
一度で全て理解するのは、日本語話者でも難しいことがあります。
分からないときは、次のような短いフレーズを使ってみてください。
- 「すみません、もう一度ゆっくり説明してもらえますか。」
- 「この言葉の意味が分かりません。」
- 「簡単な言葉で説明してもらえますか。」
- 「大事なところを紙に書いてもらえますか。」
特に、
- 病名
- 薬の飲み方
- 次の受診日
については、メモを取るか、紙に書いてもらうことをおすすめします。
6. 結果を聞いたあと、不安が残るときの考え方
結果を聞いても、
- 「本当に大丈夫なのか心配」
- 「まだよく分からない」
と感じることがあります。
そのようなときは、まず次の点を確認してみてください。
- 「今すぐに何かしないといけない状態なのか」
- 「次の受診までに注意するべきことは何か」
- 「どんな症状が出たら、すぐまた来るべきか」
また、
時間をおいても不安が続く場合は、
次の診察のときに改めて質問してもかまいません。
7. 在留外国人としての工夫
7-1. 通訳や日本語が話せる人に一部だけ同席してもらう
結果説明の場面だけ、
日本語が話せる友人・家族・学校や会社の担当者に
同席してもらう方法もあります。
プライバシーに関わる部分は、
どこまで共有して良いか自分で決めておきましょう。
7-2. 翻訳アプリで「キーワード」を控える
医師の前で、すべての会話をアプリで翻訳するのは、
時間がかかりすぎて難しい場合があります。
そのため、
- 病名
- 検査名
- 大事な説明の要点
などのキーワードだけをメモし、
診察後にゆっくり翻訳する方法も現実的です。
8. よくある質問(Q&A)
Q1. 検査はできるだけ受けないほうがいいのでしょうか。
検査の必要性は、症状やこれまでの病歴によって変わります。
不安な場合は、「この検査を受けるメリット」と「受けない場合の心配」を
医師に聞いてみてください。
自分で情報を理解したうえで、納得して選ぶことが大切です。
Q2. 検査の結果が心配な数字だったとき、どう受け止めればよいですか。
数字だけを見ると不安になりますが、
大事なのは「今後どうするか」です。
「この数字はどれくらい問題ですか」「今すぐ何を変えるべきですか」など、
具体的な行動に落とし込めるように医師に質問してみてください。
Q3. 日本語での結果説明がよく分からなかったまま帰ってしまいました。
よくあることです。
次回の診察のときに、「前回の結果がよく分からなかったので、もう一度説明してほしい」と伝えて構いません。
また、可能であれば、結果の用紙を見ながら説明してもらうと理解しやすくなります。
Q4. 検査や結果がこわくて、病院に行くのをためらってしまいます。
こわいと感じるのは自然なことです。
しかし、早めに状態を知ることで、軽いうちに対処できることも多くあります。
不安が強い場合は、その気持ちも医師に伝えてみてください。
ゆっくり説明してもらうことで、少しずつ安心感が高まることもあります。
9. まとめ:検査と結果説明は「不安を減らすための時間」
- 検査は、症状の原因を調べたり、重い病気が隠れていないか確認したりするための、大切な手段です。
- よく行われる検査(血液検査・レントゲン・心電図・尿検査など)のイメージを知っておくと、不安が少し軽くなります。
- 検査前には、「目的」「当日の注意」「結果が出るまでの時間」を確認しておくと安心です。
- 結果説明のときは、「今の状態」「今後の治療」「生活で気をつけること」を中心に質問すると、理解しやすくなります。
- 分からないときは、「もう一度」「簡単な言葉で」「紙に書いて」と遠慮なく伝えて大丈夫です。
このページで紹介したポイントやフレーズを、
自分の言葉でメモにしておくと、検査や結果説明の場面でも落ち着いて行動しやすくなります。
検査と結果説明は、こわい時間ではなく、
自分の体について知り、不安を少しずつ減らすための時間だと考えてみてください。


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