日本で今の部屋から別の部屋へ引っ越しをするとき、
「何から始めればよいのか」「いつ、何をすればよいのか」が分かりにくいと感じる人も多いと思います。
このページでは、引っ越し準備とスケジュールの基本を、
在留外国人向けにやさしい日本語で整理します。
1. 引っ越しの全体イメージ
賃貸住宅から別の部屋へ引っ越すときの流れは、だいたい次のようになります。
- 「引っ越したい」と思う理由や希望条件を整理する
- 現在の部屋の「退去のルール」を確認する
- 新しく住みたいエリアや家賃の目安を決める
- 新居探し・申込・契約を進める
- 引っ越し日を決めて、業者手配や荷物整理をする
- ライフライン(電気・ガス・水道など)の開始・停止手続きを行う
- 住所変更など、行政上の手続きを行う
このページでは、この中でも特にスケジュールの考え方と、事前準備のポイントに焦点を当てて説明します。
2. どのくらい前から動き始めるとよいか
引っ越しの準備は、少なくとも1〜2か月前から考え始めると安心です。
ただし、契約内容や時期によっては、もっと早く動いた方がよい場合もあります。
2-1. 現在の契約書で「退去連絡」の期限をチェック
まず最初に、現在住んでいる部屋の契約書を確認しましょう。
多くの契約書には、
- 「退去の◯日前までに連絡が必要」(例:1か月前まで)
といったルールが書かれています。
たとえば、契約書に「退去の1か月前までに連絡」と書かれている場合、
3月末に退去したいなら、2月末ごろまでに退去の連絡をする必要がある、というイメージです。
2-2. 新居探しと「退去の連絡」は順番を意識する
一般的には、
- 新居探しを進めて、入居時期の目安が見えてきたら、退去の連絡をする
という順番で考えると、家がない期間(空白期間)を作らずにすみます。
ただし、退去の連絡が遅れると、
現在の部屋の家賃と新しい部屋の家賃が二重にかかる期間が長くなることもあります。
自分の予算や予定と合わせて、
「家がない期間を作りたくないのか」「家賃の二重期間はどのくらいまでなら許容できるか」を考えておくと、判断しやすくなります。
3. 引っ越し準備のステップ(全体スケジュールのイメージ)
ここでは、引っ越しの1〜2か月前から当日までのスケジュールを、ざっくりとイメージできるように整理します。
3-1. 引っ越しの1〜2か月前
- 現在の契約書を読み直し、退去のルールを確認する
- 引っ越したい理由と、次の部屋に求める条件(家賃・エリア・広さなど)を整理する
- 不動産サイトや不動産会社で、新居探しを始める
- 必要に応じて、職場や学校の場所から通いやすいエリアを地図で確認する
3-2. 引っ越しの1か月前〜3週間前
- 住みたい部屋を決めて、申込・契約手続きを進める
- 新居の「入居可能日」を確認する
- 現在の部屋の退去日を決めて、管理会社に連絡する
- 大きな家具や家電をどうするか(持っていく/処分する/買い替える)を考える
- 引っ越し業者を使うか、自分で運ぶかを考える(業者を使う場合は見積りをとる)
3-3. 引っ越しの2週間前〜1週間前
- 業者を使う場合は、引っ越し日と時間帯を確定する
- 段ボールや梱包材(こんぽうざい)を用意する
- あまり使わない物から荷造りを始める
- 粗大ごみや不要品の処分方法を確認し、回収日を確認する
- 電気・ガス・水道・インターネットなどの「停止・開始」の手続き時期をメモしておく
3-4. 引っ越しの数日前〜当日
- 冷蔵庫の中身や冷凍庫の整理を進める
- 当日まで必要な最低限の物以外は荷造りを終わらせる
- 旧居の簡単な掃除をしておく
- 引っ越し当日の動きをイメージして、忘れ物がないか確認する
ライフライン(電気・ガス・水道・インターネット)の具体的な手続きは、
同じ子カテゴリの別記事(2-4-2 以降)で、もう少し詳しく整理するイメージです。
4. 荷物整理と「持っていく物・手放す物」を決めるコツ
引っ越しの準備では、荷物の整理も大きなテーマです。
すべてを新居に持っていくと、引っ越し費用も上がり、部屋がすぐにいっぱいになってしまいます。
4-1. まずは「今ほとんど使っていない物」から見る
少しずつ整理を進めるには、次の順番を意識するとスムーズです。
- この1年ほとんど使っていない物
- 同じ用途の物が複数ある場合の予備品
- 壊れている・修理が必要だけれどそのままにしている物
これらを、
- 新居にも持っていく
- 処分する(捨てる/リサイクルに出す/売る)
に分けていきます。
4-2. 大型家具・家電は「新居との相性」を考える
大型の物については、
新居での使いやすさも考えて判断します。
- 冷蔵庫・洗濯機・ベッド・ソファなど、サイズが大きい物
- 新居の間取りや広さと合うかどうか
- 引っ越し費用と、買い替える場合の費用のバランス
大きくて古い家電を高い費用を払って運ぶより、
新居で新しい物を買うほうがトータルで合理的なケースもあります。
5. 引っ越し業者を使うか、自分で運ぶかを考える
引っ越しの方法は、大きく分けると次の2つです。
- 引っ越し業者に依頼する
- 自分で荷物を運ぶ(友人の協力などを含む)
どちらが良いかは、
- 荷物の量
- 移動距離
- 予算
- 自分の体力や時間
などによって変わります。
5-1. 業者を使うメリット・デメリット(簡単なイメージ)
- メリット:重い荷物を運ぶ負担が少ない、時間を短縮しやすい、プロのノウハウがある
- デメリット:費用がかかる、繁忙期(3月〜4月など)は予約が取りにくい
5-2. 自分で運ぶメリット・デメリット(簡単なイメージ)
- メリット:お金を節約しやすい、小さな引っ越しなら柔軟に動ける
- デメリット:体力・時間の負担が大きい、大型家具は運ぶのが大変、安全面にも注意が必要
このページでは詳細な比較までは行わず、
「引っ越しの準備段階で、どちらにするか決めておく必要がある」という点を押さえておきましょう。
6. 引っ越し前に確認しておきたい「お金」と「手間」のバランス
引っ越しでは、初期費用・引っ越し費用・新生活の準備費用が重なります。
事前に、ざっくりとでも次のような点をチェックしておくと安心です。
- 新居の初期費用(敷金・礼金・仲介手数料など)の見積り
- 引っ越し業者を使う場合の見積り金額
- 新しく買う予定の家具や家電の費用
- 退去時にかかりそうな費用(クリーニング費用など)のイメージ
「どのくらいのお金が必要か、まったくイメージできない」状態がいちばん不安につながります。
完璧でなくても良いので、
大まかな金額のイメージを持つことを目標にしましょう。
7. よくある疑問(Q&A)
Q1. 引っ越しは、どのくらい前から準備を始めれば良いですか?
物件や状況にもよりますが、
目安として1〜2か月前から動き始めると安心です。
特に、3月〜4月の引っ越しシーズンは、
新居探しも引っ越し業者の予約も混みやすいため、早めに準備した方が良い場合が多いです。
Q2. 新居が決まる前に、今の部屋の退去連絡をしても大丈夫ですか?
新居が決まっていない段階で退去連絡をすると、
場合によっては一時的に住む場所がなくなるリスクがあります。
一般的には、新居の入居時期の目安が見えてから、退去連絡をするほうが安心です。
ただし、契約書の「退去連絡期限」もあるため、
スケジュールを見ながら慎重に判断する必要があります。
Q3. 引っ越し費用をできるだけ抑える方法はありますか?
荷物の量を減らすこと、平日やオフシーズンの引っ越しを検討すること、
複数の業者から見積りを取って比較することなどが、費用を抑えるための代表的な方法です。
また、小さな引っ越しであれば、自分で運ぶことも選択肢になりますが、
そのぶん体力や時間の負担が大きくなる点には注意が必要です。
Q4. 日本語の契約書や説明が不安です。どうすればよいですか?
新居探しや引っ越し準備の段階で、
日本語が得意な友人や同僚に、
契約書や重要な説明のポイントだけでも見てもらうのも一つの方法です。
不動産会社に「ここがよく分かりません」と質問することも大切です。
一人で全部理解しようとせず、サポートを頼ることも考えてみてください。
8. まとめ:引っ越しは「スケジュール」と「優先順位」を意識する
- 引っ越し準備は、少なくとも1〜2か月前から考え始めると安心です。
- 最初に、現在の契約書で「退去連絡の期限」を確認することが大切です。
- 新居探し・退去連絡・引っ越し業者の手配・荷物整理は、順番とタイミングを意識して進めましょう。
- 大きな荷物やあまり使っていない物は、「本当に新居に持っていくか」を考えると、費用と手間を減らせます。
- 引っ越しの不安を減らすためには、「何を、いつまでに終わらせたいか」をざっくりと決めて、少しずつ準備を進めることがポイントです。
このページで、引っ越しの全体スケジュールと準備のイメージがつかめたら、
次のステップとして、引っ越し方法の選び方や、電気・ガス・水道・インターネットなどライフラインの手続きについても、少しずつ確認していきましょう。


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