日本で初めて部屋を借りるとき、
「何から始めればいいの?」「どんな順番で進むの?」と不安に感じることがあるかもしれません。
このページでは、日本で賃貸アパート・マンションを探すときの全体の流れを、
在留外国人向けにやさしい日本語で整理します。
1. 日本で部屋を借りるときの全体イメージ
日本で賃貸アパート・マンションを探す流れは、おおまかに次のようなステップになります。
- 住みたいエリアや家賃など、条件を考える
- インターネットや不動産会社で物件情報を集める
- 気になる物件を内見(実際に見に行く)する
- 借りたい物件を決めて、申込をする
- 審査が行われ、結果が出る
- 契約手続きと初期費用の支払いをして、鍵を受け取る
- 引っ越しをして、新しい部屋での生活を始める
実際には、物件が見つかるまでに何度か内見をしたり、条件を少し変えたりすることもありますが、
基本的な流れはこのようなイメージです。
2. ステップ1:住みたい条件を考える
まずは、「どんな部屋に、どのように住みたいか」を考えるところから始めます。
いきなり不動産サイトを見る前に、自分の条件を整理しておくと、後のステップが楽になります。
2-1. 条件の例
たとえば、次のような条件があります。
- エリア:どの駅・どの市区町村に住みたいか
- 家賃:毎月いくらまでなら支払えるか(管理費・共益費を含めた金額)
- 広さ・間取り:ワンルーム・1K・1LDKなど
- 築年数のイメージ:新しい建物か、多少古くてもよいか
- 駅からの距離:徒歩何分くらいまでなら許容できるか
- 設備:バス・トイレ別、エアコン、オートロックなど
すべてを理想どおりにするのは難しいことが多いので、
「これだけは譲りたくない条件」と「あればうれしい条件」に分けて考えると整理しやすくなります。
2-2. 収入とのバランスを考える
家賃は、毎月の生活に大きく影響します。
一般的には、家賃が収入の3分の1程度までだと、生活のバランスを取りやすいと言われることが多いです。
ただし、実際の適切な金額は、生活スタイルや他の費用によって変わります。
自分の収入と、食費・交通費・通信費などをイメージしながら、
「無理のない家賃」を大まかに考えておきましょう。
3. ステップ2:物件情報を集める
条件のイメージが固まってきたら、物件情報を集めるステップに進みます。
3-1. インターネットでの情報収集
不動産情報サイトでは、エリア・家賃・広さ・駅徒歩などを条件にして検索できます。
ここでは、「どのような物件が、どのくらいの家賃で出ているか」を知ることが目的です。
条件を少し変えながら検索してみると、
「このエリアだとこの家賃が多い」など、
日本の賃貸事情のイメージが少しずつつかめてきます。
3-2. 不動産会社に相談する
日本では、不動産会社の店舗に行って相談するのも一般的です。
店舗に行く前に、インターネットである程度のイメージを持っておくと、話がスムーズになります。
不動産会社では、
- 自分の条件を伝える
- 条件に合いそうな物件を紹介してもらう
- 内見の日時を相談する
といった流れで進むことが多いです。
4. ステップ3:内見(部屋を見に行く)
気になる物件が見つかったら、内見(ないけん)をします。
内見とは、実際にその部屋や建物を見に行くことです。
4-1. 内見で確認したいポイント
写真だけでは分からないことが多いため、内見はとても大切です。
たとえば、次のような点を確認します。
- 部屋の広さや天井の高さが自分のイメージに合っているか
- 窓の向き・日当たり・外の音の聞こえ方
- 水まわり(キッチン・トイレ・バスルーム)の清潔さや使いやすさ
- コンセントの位置・数
- 建物の共用部分(エントランス・階段・廊下など)の雰囲気
- 周辺の道路やお店の様子・夜でも安心して歩けそうかどうか
内見の前に、気になるポイントをメモしておくと、
当日あわてずにチェックできます。
4-2. 複数の物件を比べるときのコツ
1件だけで決めてしまうのではなく、複数の物件を見て比べると、違いが分かりやすくなります。
そのとき、
- 良かった点
- 気になった点
- 家賃と部屋のバランス
を簡単にメモしておくと、あとで落ち着いて考えることができます。
5. ステップ4:申込と審査
「ここに住みたい」と思う物件が決まったら、申込(もうしこみ)をします。
5-1. 申込書に書く情報の例
申込では、次のような情報を書くことが多いです。
- 氏名・生年月日・連絡先
- 在留資格の種類・在留期間
- 勤務先や学校名・収入のイメージ
- 同居する家族がいる場合、その情報
不動産会社や管理会社によってフォームは異なりますが、
「この人がこの部屋を借りても問題なさそうか」を確認するための情報を記入します。
5-2. 審査のイメージ
申込の後には、審査(しんさ)が行われます。
審査では、主に次のような点がチェックされます。
- 家賃を継続して支払える収入があるか
- 在留資格・在留期間はどうか
- 連絡先や勤務先などの情報に問題はないか
審査の基準はそれぞれの会社によって違うため、
インターネットだけでは判断できない部分もあります。
結果が出るまでには、数日かかることもあります。
6. ステップ5:契約と入居準備
審査に通ると、契約のステップに進みます。
6-1. 契約時に確認したいこと
契約では、契約書を確認して署名・押印をし、
敷金・礼金・仲介手数料・前家賃などの初期費用を支払います。
契約書では、たとえば次のような点を確認しておきましょう。
- 契約期間(何年契約か)
- 更新の有無と更新料の有無・金額
- 解約(退去)するときのルール
- 禁止されている行為(ペット・楽器・騒音など)
分からない言葉や気になる点があれば、
その場で不動産会社に質問して、できるだけ理解してから契約することが大切です。
6-2. 入居前に準備しておきたいこと
契約が終わると、入居日までに次のような準備をします。
- 引っ越しの日程を決める
- 電気・ガス・水道・インターネットなどの開始手続きを考える
- 必要な家具・家電・生活用品のチェック
入居当日にすぐ生活を始められるように、
前もって簡単なチェックリストを作っておくと安心です。
7. ステップ6:引っ越しと新生活のスタート
鍵を受け取り、引っ越しをすると、いよいよ新しい生活のスタートです。
入居後は、次のような点も意識しておくとよいでしょう。
- ゴミの出し方・曜日・ルールを確認する
- 建物や地域のルール(共有スペースの使い方など)を守る
- 騒音などで近隣に迷惑をかけないように注意する
これらを意識することで、自分も周りの人も、気持ちよく暮らしやすくなります。
8. よくある疑問(Q&A)
Q1. 日本の賃貸は、まず何から始めればよいですか?
いきなり不動産会社に行くよりも、
まずは「住みたいエリア・家賃の目安・広さ・設備」など、自分の条件を整理することをおすすめします。
そのうえで、インターネットで物件情報を見て大まかな相場を知り、
その後、不動産会社に相談するとスムーズです。
Q2. 内見は必ず行ったほうがよいですか?
できる限り、内見をすることをおすすめします。
写真だけでは分からない、
日当たり・周辺の雰囲気・建物の共用部分の様子などを確認できるからです。
特に初めて日本で部屋を借りる場合は、実際に自分の目で見て判断することが大切です。
Q3. 申し込んだのに、審査に通らないことはありますか?
可能性はあります。審査の基準は、不動産会社やオーナーによって異なります。
審査に通らなかった場合は、条件を少し変える、別の物件を検討するなど、気持ちを切り替えて次の選択肢を探していくことになります。
Q4. どのタイミングでライフライン(電気・ガス・水道・ネット)のことを考えればよいですか?
契約が決まり、入居日がはっきりしたあとに、
入居日までに使えるように準備を進めるのが一般的です。
引っ越しの日程と合わせて、
「いつから使えるようにしたいか」を逆算して手続きのタイミングを考えるとよいでしょう。
9. まとめ:全体の流れをつかんでから、少しずつ進めていく
- 日本で部屋を借りるときは、条件を考える → 情報を集める → 内見 → 申込・審査 → 契約 → 入居という流れで進みます。
- 最初に自分の条件を整理しておくと、物件探しがしやすくなります。
- 内見では、写真では分からない部分をしっかり確認することが大切です。
- 申込後は審査があり、結果が出るまでに数日かかることもあります。
- 契約では、契約期間・更新・解約のルールなどを確認し、不明点はその場で質問しましょう。
- 引っ越しとライフラインの準備を計画的に進めることで、新生活をスムーズにスタートできます。
このページは、日本での部屋探しの全体像をつかむためのガイドです。
無理に一度で完璧に理解しようとせず、必要な部分を何度か読み返しながら、
自分のペースで準備を進めていきましょう。


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