日本で賃貸アパート・マンションを借りるとき、
写真や間取り図だけで決めるのではなく、内見(実際に部屋を見に行くこと)がとても大切です。
しかし、「どこを見ればいいのか分からない」「何を聞けばいいのか不安」という人も多いと思います。
このページでは、内見のときにチェックしたいポイントを、
在留外国人向けにやさしい日本語でまとめます。
1. 内見の目的をシンプルに整理する
まず、内見の目的をシンプルに整理しておきましょう。
内見の主な目的は、次の3つです。
- 写真と実際の印象が同じかどうかを確認する
- 生活しているところをイメージできるかを確かめる
- 気になる点や不安な点をその場で質問する
この3つを意識しながら、
「部屋の中」「建物の共用部分」「周辺環境」の3つの視点で見ていきます。
2. 内見前に準備しておきたいこと
内見に行く前に、少し準備をしておくと、当日のチェックがしやすくなります。
2-1. 条件と「気になっている点」をメモしておく
事前に、次のようなことをメモにしておきましょう。
- 自分が特に大事にしている条件(家賃・広さ・日当たりなど)
- インターネットや物件情報を見て、気になっている点
- 当日、不動産会社の人に聞きたいこと
メモは、紙でもスマートフォンでもかまいません。
内見中にメモを見ながら確認できるようにしておくと安心です。
2-2. 写真を見返して「実物で確認したいところ」を決めておく
事前に、物件情報の写真をもう一度見返しておきましょう。
たとえば、
- キッチンの広さや使いやすさ
- 収納(クローゼットなど)の大きさ
- 窓の位置・ベランダの様子
など、「写真ではよく分からない」「自分の荷物で使いやすいか心配」な場所を、
実物でしっかり確認するつもりで内見に向かうと良いです。
3. 部屋の中でチェックしたいポイント
内見では、まず部屋の中から見ていきます。
ここでは、「広さ・明るさ・使いやすさ」に注目しましょう。
3-1. 広さ・レイアウトのイメージ
写真や図面だけでなく、実際に部屋に立ってみて、次のような点を確認します。
- 自分のベッドや机を置いたときに、通るスペースは残りそうか
- ドアや窓の位置の関係で、家具を置ける場所が限られないか
- 天井の高さが低すぎないか、圧迫感がないか
メジャーを持っていける場合は、
壁から壁までの長さや、ベッドを置きたい場所の幅を測っておくと、後で検討するときに役立ちます。
3-2. 日当たり・窓・風通し
日当たりや窓の感じは、写真だけでは分かりにくい部分です。
- 窓の向き(南向き・東向きなど)と、実際の明るさ
- 昼間でも電気をつけないと暗いと感じるかどうか
- 窓を開けたときの風の通り方
- 外からの騒音(車・電車・人の声など)がどのくらい聞こえるか
特に在宅時間が長い人や、日中も部屋で過ごすことが多い人にとって、
日当たりや騒音は生活の満足度に大きく影響します。
3-3. 水まわり(キッチン・トイレ・バスルーム)
水まわりは、清潔さや使いやすさをしっかり確認しておきたい場所です。
- キッチンの広さ・コンロの数・シンクの大きさ
- 冷蔵庫を置くスペースが十分にあるか
- トイレ・バスルームの清潔さ(カビ・においなど)
- バス・トイレが一体か別々か(自分の希望と合っているか)
自炊をよくする人は、キッチンの使いやすさが特に重要になります。
逆に、ほとんど外食という人は、キッチンにあまりこだわらなくてもよい場合もあります。
3-4. 収納・コンセント・そのほかの細かいポイント
生活していくうえで、意外と大事になるのが次のポイントです。
- クローゼットや収納スペースの数と大きさ
- コンセントの位置と数(ベッド・机を置きたい場所の近くにあるか)
- エアコンの有無・設置位置
- 室内干し用の器具があるかどうか
特に荷物が多い人は、収納スペースが足りているかどうかをよく確認しておきましょう。
4. 建物の共用部分でチェックしたいポイント
部屋の中だけでなく、建物全体の雰囲気も大切です。
4-1. エントランス・廊下・階段
建物の入り口や廊下、階段などは、その建物の管理状態を見るヒントになります。
- ゴミが放置されていないか、掃除がされているか
- 郵便受け周りが乱雑になっていないか
- エレベーターや階段の使いやすさ(暗さ・狭さ・段差など)
共用部分がきれいに保たれている建物は、
住んでいる人のマナーや管理の状態も良いことが多いと言われます。
4-2. オートロックや防犯面
セキュリティに関する設備も、安心して暮らすうえで大切なポイントです。
- オートロックの有無
- 共用玄関や廊下の明るさ
- 防犯カメラが設置されているか
エリアや建物のタイプによって、防犯設備の有無はさまざまです。
自分がどの程度の安全性を求めているかを考えながら、確認してみてください。
5. 周辺環境でチェックしたいポイント
内見のときには、周辺の街の様子も合わせて確認するのがおすすめです。
5-1. 生活に必要なお店や施設
実際に歩いてみて、次のような点を見てみましょう。
- 近くにスーパーやコンビニがあるか
- ドラッグストアや飲食店など、普段よく使いそうな店があるか
- 病院・クリニック・薬局などへのアクセス
「帰宅が遅くなったときに、何か買える店があるか」など、
自分の生活リズムをイメージしながら周辺を見て回ると良いでしょう。
5-2. 昼と夜の雰囲気の違い
可能であれば、昼と夕方〜夜の両方の時間帯で様子を見てみると、
街の雰囲気の違いが分かります。
- 夜の人通りや街灯の明るさ
- 周辺のお店が閉まった後の静かさ・騒がしさ
- 酔った人が多いエリアかどうか
特に、一人暮らしや夜の帰宅が多い人は、
夜の雰囲気を確認しておくと安心です。
6. 内見中・内見後にやっておきたいこと
6-1. その場での質問をためらいすぎない
内見中に気になったことは、できるだけその場で質問しましょう。
- 「この部屋はいつから入居できますか?」
- 「近くにはどんなお店がありますか?」
- 「以前の入居者は、どのくらいの期間住んでいましたか?」(分かる範囲で)
すべてに答えが返ってくるとは限りませんが、
質問を通して、その物件の背景や雰囲気を知るきっかけになります。
6-2. 内見後にメモを整理する
内見が終わったら、その日のうちに簡単なメモをまとめておきましょう。
- 良かった点(具体的に)
- 気になった点・不安に思った点
- 他の候補の物件と比べてどう感じたか
時間がたつと、物件同士の記憶が混ざってしまうことがあります。
写真(自分で撮ったもの)とメモをセットにしておくと、あとで比較しやすくなります。
7. よくある疑問(Q&A)
Q1. 内見は必ずしないといけませんか?
契約前に内見をすることを強くおすすめします。
写真だけでは、部屋のにおい・音・周辺の雰囲気・共用部分の様子などが分かりません。
特に日本で初めて部屋を借りる場合は、実際に自分の目と感覚で確認してから決めると安心です。
Q2. 日本語で細かい質問をする自信がありません。
事前に質問したいことをメモしておき、
シンプルな言葉で聞いてみるのがおすすめです。
また、可能であれば日本語が得意な友人に一緒に来てもらう、
または事前に聞きたい内容をメッセージやメールで送っておく、という方法もあります。
Q3. 内見のときに写真や動画を撮ってもいいですか?
基本的には、不動産会社や担当者に確認したうえで行うのが安心です。
「後で家族や友人に見せたい」「他の物件と比較したい」という理由を伝えれば、
許可してもらえることも多いです。
Q4. 1件だけ見て決めてしまってもいいですか?
1件目で「ここがすごく良い」と感じることもありますが、
少なくとも2〜3件は見て比べると、
自分の中での基準がはっきりしてきます。
時間に余裕がある限り、複数の物件を内見してから決めることをおすすめします。
8. まとめ:内見は「失敗を減らすための大切なステップ」
- 内見の目的は、写真では分からない部分を確認し、「ここに住めそうか」をイメージすることです。
- 部屋の中では、広さ・日当たり・水まわり・収納・コンセントなどを重点的にチェックしましょう。
- 建物の共用部分や周辺環境も、安心して暮らせるかどうかを判断する大事な材料です。
- 内見前にメモを準備し、内見後にも感想を整理しておくと、複数の物件を比べやすくなります。
- 内見は、「完璧な物件を見つける」ためだけでなく、「後で後悔しないために情報を集める」大切なステップです。
このページのチェックポイントを参考にしながら、
自分に合った部屋を見つけるための内見を、落ち着いて進めていきましょう。


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