日本の求人情報を見ると、
「新卒採用」「中途採用」という言葉がよく出てきます。
でも、その違いがよく分からず、
「自分はどちらに当てはまるのか?」と迷う在留外国人も多いです。
このページでは、新卒採用と中途採用の基本的な違いを整理しながら、
在留外国人がどのように考えるとよいかを、やさしい日本語でまとめます。
1. 日本の「新卒採用」とは?
新卒採用とは、主に次のような人を対象にした採用です。
- 大学・大学院・専門学校などを卒業する予定の学生
- 卒業してから、まだあまり時間がたっていない人を含む場合もある
特徴としては、次のような点が挙げられます。
- 毎年決まったスケジュールで採用活動が行われることが多い(卒業の1年前からなど)
- 「ポテンシャル(将来の伸びしろ)」を重視することが多い
- 社会人経験がなくても応募できる
- 入社後の研修や教育制度が比較的整っている会社が多い
留学生の場合、
日本の大学や専門学校に通っていれば、
日本人学生と同じ「新卒枠」で応募できる企業もたくさんあります。
2. 「中途採用」とは?
中途採用は、すでに社会人経験がある人を主な対象にした採用です。
- すでにどこかの会社で働いた経験がある人
- 別の会社から転職してくる人
- 留学後、いったん働いてから別の会社へ移る人 など
特徴としては、次のような点があります。
- 通年で募集していることが多く、必要なときに採用するイメージ
- 「即戦力」として、経験・スキル・日本語力を重視されやすい
- 前職での仕事内容や実績が、選考で大きなポイントになる
中途採用では、
「これから何ができそうか」だけでなく、
「今まで何をしてきたか」も詳しく聞かれることが多いです。
3. 新卒採用と中途採用の主な違い
ここからは、新卒採用と中途採用の違いを、いくつかのポイントで見ていきます。
3-1. 応募できるタイミングの違い
- 新卒採用:
卒業する年の1年前ごろから就職活動がスタートし、
決められたスケジュールに沿って選考が進むことが多いです。 - 中途採用:
会社が人手を必要としたタイミングで募集が出されるため、
通年で応募できることが多いです。
3-2. 求められる経験・スキルの違い
- 新卒採用:
社会人経験がないことを前提にしているため、
「人柄」「将来の伸びしろ」「やる気」などが重視されやすいです。
アルバイト経験やインターン経験があると、プラスになることもあります。 - 中途採用:
即戦力としての活躍を期待されるため、
「これまでの職務経験」「専門スキル」「日本語力」が重要なポイントになります。
3-3. 選考プロセスの違い
- 新卒採用:
説明会・エントリーシート・筆記試験・グループディスカッション・面接など、
選考プロセスが長く、ステップが多い場合があります。 - 中途採用:
書類選考と数回の面接で決まることが多く、
比較的短期間で合否が決まるケースもあります。
もちろん、企業や業界によって違いはありますが、
全体としてはこのようなイメージを持っておくと分かりやすくなります。
4. 在留外国人にとっての「新卒」と「中途」のパターン
在留外国人の場合、次のようなケースが考えられます。
4-1. 日本の学校に通う留学生 → 新卒採用を利用
- 日本の大学・大学院・専門学校などに在籍している留学生
- 卒業する年に、日本人学生と同じスケジュールで新卒採用に応募する
この場合、
- 日本語レベル(会話・読み書き)
- 専攻分野・スキル(IT・経済・デザインなど)
- アルバイトやインターンの経験
が、選考で評価されるポイントになります。
大学や専門学校のキャリアセンターが、
情報やサポートをしてくれる場合も多いです。
4-2. すでに社会人として働いている人 → 中途採用で転職
- 日本で数年働いたあと、別の会社へ転職したい人
- 母国や他国で働いた経験を活かして、日本の会社に転職したい人
この場合は、中途採用での応募が中心になります。
面接では、
- これまでの仕事内容・実績
- どのようなスキルを持っているか
- なぜ転職したいのか(理由)
などを、日本語で説明できることが重要になります。
5. 自分はどちらを目指すのが現実的か考えるポイント
「新卒採用」と「中途採用」のどちらを使うかは、
自分の状況によって変わります。
5-1. 留学生の場合
日本の学校に在籍している場合は、
新卒採用のチャンスを活用できるかどうかが大きなポイントです。
- 学校のキャリアセンターで情報を集める
- 日本人学生向けの就活セミナーに参加してみる
- インターンシップやアルバイトを通じて、日本での仕事のイメージをつかむ
などを通じて、準備を進めやすくなります。
5-2. すでに社会人として働いている人の場合
すでに日本や他の国で社会人経験がある場合は、
中途採用での転職を考えるのが自然です。
- これまでの経験・スキルを整理する
- 自分がどのような仕事で貢献できるかを言語化する
- 日本語で職務経歴を説明する練習をする
などが、転職活動を進めるうえでの準備になります。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. 留学生ですが、アルバイト経験しかありません。新卒採用に応募しても大丈夫ですか?
新卒採用は、
社会人経験がないことを前提としているため、
アルバイト経験しかなくても応募できます。
むしろ、アルバイトで学んだことや日本語の上達などを、
どのように説明するかがポイントになります。
Q2. 日本の大学ではなく、母国の大学を卒業しました。この場合は新卒ですか?
会社によって考え方が違います。
海外大学卒業者を新卒として採用する会社もあれば、
中途採用に近い扱いをする会社もあります。
迷う場合は、
企業の採用ページや問い合わせ窓口で確認するのが安全です。
Q3. 新卒のタイミングを逃してしまいました。もう正社員になるのは難しいですか?
新卒の時期を過ぎていても、
中途採用枠から正社員を目指すことは十分可能です。
アルバイト・契約社員・派遣社員として経験を積みながら、
タイミングを見て正社員を目指す人もたくさんいます。
Q4. 日本語があまり得意ではないのですが、新卒と中途ではどちらのほうが有利ですか?
どちらが「有利」とは一概には言えませんが、
新卒採用ではポテンシャルを重視する会社もあるため、
将来の成長を見てもらえる可能性があります。
一方、中途採用では、
日本語力と専門スキルがより強く求められる傾向があります。
7. まとめ:自分の状況に合った「入り口」を選ぶ
- 新卒採用は、主に学生や卒業して間もない人を対象にした採用で、ポテンシャルが重視されます。
- 中途採用は、社会人経験がある人を対象にした採用で、経験・スキル・日本語力が重視されます。
- 留学生は、日本人学生と同じ新卒枠を利用できるチャンスがあります。
- すでに働いている人は、中途採用で転職を目指すケースが多くなります。
- 大切なのは、「自分の今の状況」と「これからどう働きたいか」を整理して、合った入り口を選ぶことです。
このページを参考に、
自分は新卒採用と中途採用のどちらを使いやすいのかを考えながら、
日本での就職・転職のイメージを少しずつ具体的にしていきましょう。


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