日本で働くとき、
「何時間まで働いてよいのか」「休憩はどのくらいもらえるのか」「休みはちゃんとあるのか」
ということをよく知らないまま働き始めると、ムリをしてしまうことがあります。
このページでは、在留外国人の方向けに、
労働時間・休憩・休日・有給休暇の基本的な考え方をやさしい日本語で整理します。
くわしい法律の数字や例外ではなく、
「まずはここを知っておくと安心」という全体のイメージをまとめています。
1. 労働時間の基本的な考え方
多くの仕事では、
「1日・1週間にどれくらい働くか」という労働時間の目安があります。
詳しい数字は会社や契約内容によって違いますが、
イメージとしては次のようなポイントがあります。
- 1日の中で、働く時間の長さには上限の目安がある
- 1週間あたりの労働時間にも、基本的な上限の考え方がある
- アルバイトでも正社員でも、「働きすぎ」を防ぐためのルールがある
実際の働き方は、
雇用契約書やシフト表に書かれている「所定労働時間」(決められた勤務時間)をベースに決まります。
「契約書では1日8時間なのに、いつも10時間以上働いている」など、
大きく違う状況が続く場合は、注意が必要です。
1-1. 所定労働時間と残業のイメージ
- 所定労働時間:会社との契約で決められている基本の勤務時間
- 残業:所定労働時間をこえて働いた時間
残業が多くなりがちな仕事の場合は、
面接や入社前の説明のタイミングで、
「残業はどのくらいありますか?」と確認しておくと安心です。
1-2. シフト制で働く場合
コンビニ・飲食店・工場など、
シフト制の仕事では、日によって労働時間が違うことが多いです。
- ある日は「4時間だけ」
- 別の日は「8時間」
- 週末は「長めに勤務」
このようにバラバラでも、
1週間全体で見たときに、働きすぎになっていないかを意識することが大切です。
自分でも、シフト表やスマホのメモに勤務時間を記録しておくと、後で確認しやすくなります。
2. 休憩時間のルールのイメージ
長く働くときには、
途中で休憩を取ることが基本になっています。
職場によって休憩の取り方は少しずつ違いますが、
次のポイントを知っておくとイメージしやすくなります。
- ある程度長い時間働く場合は、途中でまとまった休憩をとる必要がある
- 休憩時間中は、基本的に自由な時間(仕事から離れてよい時間)
- 「休憩なしで働き続ける」ことが当たり前になっていると、法律や会社のルールに合っていない可能性もある
2-1. よくある休憩の取り方の例
- 6時間くらい働く → 中間で◯分の休憩
- フルタイム勤務 → 昼休み+短い休憩(午前・午後に数分など)
アルバイトの場合も、
シフトを組むときに「どのタイミングで休憩に入るか」を説明されることが多いです。
説明がなかった場合は、
「休憩はどのくらいありますか?」と聞いてみてください。
2-2. 休憩時間と「休憩っぽいけれど実は仕事」の違い
たとえば、「店番をしながらご飯を食べている」ような場合、
お客さんが来ればすぐ対応しなければならず、
実際には完全に仕事から離れていないこともあります。
こうしたケースは、
「本当の意味での休憩」と言えるかどうか、判断が難しいこともあります。
疑問を感じたら、まずは職場でルールを確認し、
納得できない場合は相談窓口を利用することも考えましょう。
3. 休日の考え方と、シフトとの関係
働き続けるためには、
仕事に行かない日=休日をきちんと取ることも重要です。
3-1. 週休の基本イメージ
詳しい法律の説明は省きますが、
イメージとしては、
- 1週間に少なくとも一定の日数の休みを取ることが基本
- 「週休二日制」「完全週休二日」など、求人票の表現に違いがある
というポイントがあります。
求人情報や契約書を見たときは、
- 「週に何日くらい休めるのか」
- 「休みの曜日は固定か、シフトで変わるのか」
を確認しておきましょう。
3-2. シフト制の休日のイメージ
飲食・小売・観光・宿泊など、
お客様相手の仕事では、
土日が忙しく、平日が休みになることも多いです。
- 毎週同じ曜日が休みになるパターン
- 毎週シフト表を見て、休みの日が変わるパターン
いずれの場合も、
「今月は休みが何日あるのか」「連休は取れそうか」を、
自分でもカレンダーでチェックしておくと、体調管理に役立ちます。
4. 有給休暇(お金が出る休み)の基本イメージ
一定の条件を満たすと、
有給休暇(有休)という、お金が出るお休みを取ることができます。
これは、正社員だけでなく、条件を満たしたアルバイト・パートにも関係する制度です。
4-1. 有給休暇のポイント
- 会社で働き続けることで、少しずつ有給休暇が増えていくイメージ
- 給料をもらいながら休める日なので、病気・帰省・手続きなどに使える
- 「忙しいからダメ」と言われるだけで、まったく使えない状態は、問題のあるケースもある
何日あるのか・どうやって申請するのかは、
就業規則や人事担当に確認しておくと安心です。
4-2. 申請のしかたのイメージ
有給休暇を使いたいときは、
できるだけ早めに相談するのが基本です。
- 「◯月◯日に帰省の予定があるので、有給休暇を使いたいです。」
- 「この日に役所で手続きをしたいので、半日だけ有給を申請したいです。」
会社の忙しさに合わせて日程を調整する必要はありますが、
「言い出すこと自体が悪い」ということではありません。
5. シフト制で働く人が気をつけたいこと
在留外国人の方は、
コンビニや飲食店など、シフト制のアルバイトや仕事で働くことも多いです。
その場合、次の点を意識しておくとよいでしょう。
5-1. 自分の労働時間を記録しておく
- 出勤時間と退勤時間を、スマホや手帳にメモする
- シフト表を写真に撮って保存しておく
- 週や月ごとの合計時間を、ときどき確認する
これによって、
「働いた時間より給料が少ない気がする」と感じたときに、
具体的に確認しやすくなります。
5-2. 複数のバイトを掛け持ちするとき
2つ以上のバイトをしている場合、
自分でも全体としての労働時間を意識する必要があります。
- 週にどのくらい働いているか
- 休みの日がちゃんとあるか
- 体調にムリが出ていないか
特に留学生の場合は、
在留資格に関係する「働ける時間の上限」もあるため、
学校や専門家のアドバイスを受けながら調整することが大切です。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. 忙しい日は、休憩なしで働くのが当たり前と言われました。本当に大丈夫ですか?
休憩は、働く人の健康を守るためにとても大切です。
仕事がどれだけ忙しくても、
一定時間以上働くときには、途中で休憩を取ることが基本です。
まったく休憩がない状態が続く場合は、
一度職場で相談し、それでも改善しないときは外部の相談窓口を検討してもよいでしょう。
Q2. シフト表と実際の勤務時間がいつも違います。どうすればいいですか?
シフト表は目安で、実際の状況によって多少変わることはあります。
しかし、いつも大きく長くなる場合は注意が必要です。
自分でも勤務時間を記録し、
「最近シフトより長く働くことが多いのですが、どのように扱われていますか?」と、
落ち着いて確認してみてください。
Q3. 休みが少ないと感じますが、日本では普通だから仕方ないと言われました。
「日本では普通」という言葉だけで、
すべてが正しいとは限りません。
自分の体調や生活リズムを考えて、
明らかに休みが足りないと感じる場合は、
上司や人事、または第三者の相談窓口に相談してみましょう。
Q4. 有給休暇のルールがよく分かりません。どうやって調べればいいですか?
まずは、会社の就業規則や社内のルールを確認してみてください。
分からなければ、人事担当や上司に
「有給休暇の日数と、取り方のルールを教えていただけますか」と聞いてみましょう。
それでも不安が残る場合は、労働相談の窓口などを利用するのも一つの方法です。
7. まとめ:時間と休みのルールを知ることは、自分を守ること
- 労働時間・休憩・休日・有給休暇は、働く人の健康を守るための大切なルールです。
- 契約書やシフト表に書かれた勤務時間と、実際の働き方が大きく違っていないか、意識して確認しましょう。
- 休憩なし・休みがほとんどない状態が続くと、心と体に大きな負担がかかります。
- 自分で勤務時間を記録し、分からないことは職場や相談窓口に確認することが、自分を守ることにつながります。
- 一人でガマンし続けるのではなく、「おかしいかも」と感じたら、早めに相談することが大切です。
このページの内容を参考に、
日本での労働時間・休憩・休日の基本的なイメージをつかんで、
ムリのない働き方ができているか、ときどき自分自身の状況を振り返ってみてください。


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